更年期について知る
1. 更年期とは
一般的には50歳をはさむ前後5年をさします。
この時期は、多くの女性に「閉経」がおとずれ、心身の不調を感じ始めます。
2. 閉経とは
最終月経から1年を過ぎても月経がなかった場合をいい、1年前に遡った年齢を閉経年齢といいます。
日本人の平均閉経年齢は50.5歳と言われています(7割以上の女性が、47〜53歳までに閉経を迎えます)。
閉経によって始まる病気の進行
閉経は急激な老化をもたらし、さまざまな病気を引き起こす原因となります。
- 閉経に伴い発症してくる主な病気
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- 骨粗鬆症
- 脂質異常症
- 動脈硬化症
- 萎縮性腟炎
- うつ病
- 閉経に伴い発症してくる可能性のある病気
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- 過活動膀胱
- アルツハイマー病
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閉経前後に、からだの不調が起こるのはなぜ?
1. 女性ホルモンと身体の変化
女性ホルモンは脳(視床下部ー下垂体)ー卵巣系にコントロールされて全身作用に影響しています。
エストロゲンが欠乏して起こる変化
そのため更年期にエストロゲン分泌が激しく低下すると、脳と卵巣のコントロール機能が上手く働かなくなります。
脳で混乱が起きると、その指令系統である自律神経もバランスを崩し、自律神経が支配している体にさまざまな症状が現れます。
2. 更年期にみられるからだの不調
更年期障害の3つの要因
更年期の不調は、女性ホルモンの低下だけが原因ではなく、以下の要因が絡み合い引き起こされます。
人によっては日常生活ができないほどの苦痛を感じる人もいれば、あまり苦痛がなく日々を過ごす人もいます。
更年期症状の種類
更年期症状は100種類以上あるといわれています。日常生活に支障をきたす場合を「更年期障害」それ以外を「更年期症状」として区別しています。
- 閉経に伴い発症してくる主な病気
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- ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり)
- めまい
- うつ気分
- 寝汗
- イライラする
- 尿もれや頻尿
- 性交痛、腟の乾燥
- 怒りっぽい
- 気力の低下
- 関節痛、筋肉のコリ
- 睡眠障害
- 脱力感
- 肌の乾燥、肌荒れ
- 体重増加
- 抜け毛
- ※更年期症状は、オーストラリアの女性で4~5年1)、イギリス人女性では7年2)続くとされています。
日本人の正確なデータはありませんが、専門家の間では5~10年といわれています。
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